ろくに片づけられない本棚

気ままにSNSで気になったこととか本とか映画とかゲームとか漫画とか作品の話がしたい。美しいものが好き。

【漫画】「呪術廻戦(2018年~)」既刊13巻まで読みました

吹っ飛ぶ戦闘。重い遺言。心の持ちよう。

 

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www.shonenjump.com

作者:芥見下々

連載:2018年3月~

ジャンル:少年漫画、ダーク・ファンタジー

ざっくりあらすじ:常人離れした身体能力を持つ高校生の主人公・虎杖悠仁は祖父を亡くした夜、学校内で人を襲う化物・呪霊から部活の先輩を救うため校舎に乗り込むが、窮地に立たされてしまう。呪力を持たず呪霊に対抗できない悠仁は、呪力を得ようと自ら呪物「宿儺の指」を食べ、最強最悪の「呪いの王」・両面宿儺を取り込み制御することで窮地を脱する。そのあまりの呪いの強さ故に20本の指に分けられ封印されていた両面宿儺を取り込んだ悠仁は呪霊を祓う術士・呪術師らから目をつけられ、死刑を宣告される。「全ての宿儺の指を取り込んでから死ぬ」と猶予を与えられた悠仁は「お前は強いから、人を助けろ」との祖父の遺言を胸に、呪いを祓う呪術師として、一歩を踏み出す。

世界観とか 

 放送中のアニメ見ながらぼちぼち原作読んでました。「全然"ざっくり"ちゃうーーーーー!!!!」から分かるように紛うことなきダーク・ファンタジーですね。世界観の設定でいかに他と差をつけるか。戦闘シーンは呪いが人間の負の感情起因のもので、固有結界(多分名前違う)の術があってマイナス×マイナスはプラスになるから強いとか…で「どうして強いのか、勝てるのか」の理屈もしっかりありつつ「難しい要素ありますけど、こうして勝てます」とコマの画で押し通す強さがあります。結構範囲広めの戦闘シーン(学校の土地の端から端まで吹っ飛ばすとか)です。あれ………TENETでは?これ??

ryasyaka-66.hatenablog.com 

好きなところ

 この間まで普通(ちょっと違うけど)の高校生してた子が違う日常に足を踏み入れるきっかけーーーなんか綺麗に状況面と心情面で二面的に導入が始まってますよね。日常が非日常に変わる瞬間は、学校で呪霊が暴れてることもあっただろうけど祖父の遺言(これがまた重たい)も充分きっかけですよね。悠仁にとっては自分の心構えが変わる瞬間でもあったわけなんだなあ。そこに思春期の高校生らしさを感じました。いとおしい。

 かつては、それこそあまり大きな声では言えないような少年漫画の二次創作を読んだりしてたんですけど、少年漫画の子たち(特に未成年)に「いやもうそんな世界とか背負い込まんでええからご飯しっかり食べて暖かくして寝て」という感情しか得られなくなったら、もうその辺りはあまり受けつけないな…と歳食ったなと思いました。

 主人公・虎杖悠仁(と中の人・両面宿儺)と呪術高専の同級生・伏黒恵(生まれが複雑)、先生の五条悟(呪術師最強、顔も強いイケメン)中心に物語が進みます。呪術師には遺伝由来の要素もあって、家系とかお家由来の複雑な要素がキャラクターを際立たせます。

 五条先生がかっこよくて最強すぎるんですけど、私の好きなキャラクターはナナミンこと七海健人です。クールでスマートながら、人情に厚い男です。アニメ出てくるの楽しみだなあ。結構重めな過去背負ってて「うおおん」ってなりました。どこまで映像化するんかな。

 両面宿儺は2chの洒落怖のまとめで読んだのが初めましてだったんですけど出典は日本書紀、その他伝承です。日本書紀だと「最強最悪の呪い」と言われるほどそこまで悪いやつじゃないような…?呪術廻戦の手を貸したり貸さなかったりする彼の気まぐれさがそれを表現してるのでしょうか。

http://www.mars.dti.ne.jp/~techno/column/gamen.htm

 

 主人公と彼を取り巻く魅力的な仲間、お馴染みクソデカ感情()、死と隣り合わせの世界観、目まぐるしく変わる展開が少年漫画らしく心地いいです。アニメも漫画も続きが楽しみです。

 

追記

 これ書いてる間にマルイコラボの服装がTwitterで「ナナミン」がトレンド入りするぐらい散々言われてて笑ってしまった。ファッション系とコラボする時はスタイリストとかファッション強い人臨時で雇った方がいいのでは………

https://twitter.com/animejujutsu/status/1328627465955074049?s=20